イタリアで音楽の旅 旅行ガイドブック - 本場のクラシックやオペラを聴こう！ - 紀行 本 書籍,DVDの紹介,評価,安売り価格

自伝完結　評価：

畑中先生の自伝です。
本当に音楽だけでなく、先生の学識は相当に深いと思います。
畑中先生は、日本歌曲セミナーを長らくされておられ、日本歌曲の正確な理解や歌唱法の 普及にご尽力されました。
日本歌曲の歌唱では、特に母音の「う」が、イタリア語のように奥まったりせず、また 逆に狭くなりすぎて「ゆ」のように聞こえないように、厳しく言われてました。
また、歌詞に「〜のように」とある場合は、その例えられているものがイメージとして 浮かぶように聴衆に伝わるようにとのことでした。

面白すぎる人生　評価：

すべては雑誌「音楽の友」に２００７年２月号〜２００９年４月号に連載されたものである。
あとがきは今回書かれたものである。
その中の一節に感動した。
「口には言えなかったが、妻、更予の歌に私は憧れていた。
今なお消えやらぬその音楽の純粋さに、私は一生憧れ続けたいと思っている」 　このように美しく、胸を打つ、夫婦愛に満ちた言葉を知らない。
一生憧れ続けたいという言葉に、畑中先生こそ真の芸術家だなあと感じた。
終戦直後の初リサイタルから、最後のオペラ出演までが書かれているが、面白いエピソードが満載で最高です。

北イタリア　評価：

美しい写真集です。
イタリアという言葉から、太陽の光にあふれる南イタリア を連想してしまいがちですが、ヴェルディの生まれたのが厳しい気候の北イ タリアであることを、改めて思い起こします。
撮影される空の色も風景や建物も、ある種のかげりを感ずるものが含まれ、 長い時間をかけて注意深く撮影され、選ばれたものだと思います。
また共著者によるエッセイも、ヴェルディの出自からたどる、こだわりの文章 です。
ヴェルディと二番目の妻ストレッポーニとの複雑な愛憎、財テク家とし てのヴェルディ、現実主義者としての面が出た優れた農場経営者としての 顔、深く知れば知る程、すごい人だったとの思いが募ります。

ヴェルディの世界へのノスタルジア−−ヴェルディは何故「レクイエム」を書いたのか？　評価：

　『ノスタルジア』（１９８４年）と言ふ映画がある。
ロシア（ソ連）の映画監督アンドレイ・タルコフスキーが、イタリアで撮影した美しい映画である。
この映画の冒頭と終はり近くで、ヴェルディのレクイエムの序奏が流れる。
この映画の全篇を通じて圧倒されるのは、そのヴェルディのレクイエムの美しさと共に、この映画の舞台であるイタリアの風景の美しさである。
この映画を見ると、ヴェルディの音楽は、イタリアと言ふ国無くしては、生まれなかった事を痛感させられる。
（ヴェルディの好きな人は、是非、この映画を観て欲しい。
）本書は、そのヴェルディを生んだ時代と風景に関する素晴らしい一書である。

イタリア　評価：

イタリアでは、別の時間が流れているのかと、錯覚を覚えます。
ロッシーニやヴェルデイなどの、ゆかりの地を訪れオペラハウスや 音楽祭を見る。
ゆっくりと時間が流れています。
実際のイタリアは、どうなのでしょうか？海外ニュースでは政治的 な話題や、都市部での犯罪の多さなどが報道されます。
農業大国 のイメージもあるのですが、稼動人口と同じくらい会社数の登録が ある、個人企業中心の社会とも聞きました。
ですが、この本で見るイタリアは美しいとしか言い難く、生活する ことを、生きることを楽しむ国に見えます。
いつか、行ってみたい ものです。

美しいイタリア　評価：

イタリアは美しい国。
仕事をしたり、日本的時間感覚で動いたり すると、とんでもない事になるけれど。
別の本や雑誌で見ことがあったり、同じ風景であっても美しいと 思ってしまいます。
更に、音楽の話が加わると、ゆったりとした 時間が過ぎていきます。
タイトルのとおり、音楽と共に散歩をす る本です。